2016年2月29日月曜日

東広島芸術文化ホール くらら について 「第5回 席数 県内第7位の大ホール」

名称に「ホール」が着いているので、東広島芸術文化ホール くららの建物としては、ホールの存在がメインとなるのだろううと思います。ホール、劇場、公会堂などと名付けられて建物は、日本全国各地にあり、広島県内だけを見ても、席数1000席以上のホールの類いは10カ所もあります。

東広島芸術文化ホール くららには、席数1206席の大ホールと席数最大305席の小ホールがあります。

〔大ホール〕
内覧会の際、大ホールは、ピアノリサイタル風にセッティングしてあったので、ステージが狭く感じられました。3方を音響反射板で囲まれているので仕方ないことですが、音響反射板を外しても、間口は狭いという感じです。

客席は4段になっており、席数1206席のホールとしては、客席の奥行きが無いのではないかと思います。奥行きが無いために、4段という構造にせざるを得なかったのかなと想像してしまいました。一見、イタリアのオペラ劇場を想像してしまいそうです。
客席の奥行きが無いために、後ろの席からでもステージからの距離感が小さいのが良いですね。

興行として、大物アーチストを呼ぶには2000席以上ないと難しいという話を聞いたことがあります。広島地区で、超有名なアーチストの公演が殆ど無いのは、そのためだそうです。
ステージの間口、席数などから、市民を引きつけるような公演は、どんなのがあるのかなぁと思いをはせながら見てしまいました。もしかすると、神楽などの公演にちょうど良さそうな広さのステージかなとも思ってしまいました。

残響時間は、2秒と説明がありました。有名な音楽ホールの残響時間は、2.2秒前後が多いので、ホンの少し小さい値となっています。多目的ホールというホールの性格、席数の割には小ぶりな容積などから考えると、2秒は良い値なのかもしれません。


〔小ホール〕
小ホールは、落ち着いた雰囲気がありました。
客席数やステージの広さから考えると、一般市民が使いやすいホールのような気がします。幼稚園の発表会、小さい団体のピアノ教室やダンススクールの発表会などに良いような気もします。
ステージは可動式になっていて、客席の最下段と同じ高さにすることも出来るそうです。客席と一体感のある演出もしやすくなりそうです。



■参考 1
席数1000席以上の広島県内のホール
1.ふくやま芸術文化ホール(リーデン・ローズ) 2003席
2.広島市文化交流会館(広島文化学園HBGホール) 2001席
3.広島県立文化芸術ホール(上野学園ホール) 1730席
4.呉市文化ホール 1620席
5.国際会議場フェニックスホール 1504席
6.府中市文化センター 1400席
7.東広島芸術文化ホール くらら 1206席
8.広島市文化創造センター アステールプラザ 1204席
9.はつかいち文化ホール さくらぴあ 1095席
10.三次市民ほーる きりり 1006席

■参考 2
 日本音響家協会は、日本劇場技術者連と共同で、日本の良いホールを「ホール100選」として公表しています。残念ながら、広島県内で選ばれたホールはありません。中国地方では、唯一山口県の山口情報芸術センターが選ばれています。

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